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天平の粋 至宝輝く 第73回展の主な宝物

2021年09月24日

 「第73回正倉院展」が10月30日から11月15日まで、奈良国立博物館(奈良市)で開かれる。出展される55件の宝物は、東大寺の大仏 開眼会かいげんえ などの法要で使われた仏具や、聖武天皇ゆかりの調度品、楽器など、今回も天平文化の粋を伝える逸品ぞろいだ。昨年同様に事前予約が必要な日時指定入場制を導入し、新型コロナウイルス対策を徹底する。

漆金薄絵盤 (直径55.6センチ 高さ18.5センチ)

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全体

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部分(下から撮影)

大きく花開いたハスをかたどる香炉の台座で、正倉院に伝わる仏具では屈指の華麗さを誇る。木製の岩座の上を巡る4段32枚の 蓮弁れんべん には、上半身が人、下半身が鳥という「 迦陵頻伽かりょうびんが 」のほか、花鳥や獅子などが極彩色で描かれる。もう一つの台座と一対で仏に供えられたという。

長斑錦御軾 (長さ70センチ 幅20.5センチ 高さ15センチ)

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全体

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部分(底面)

聖武天皇の遺愛品リスト「 国家珍宝帳こっかちんぽうちょう 」に記載された肘掛け。錦張りの表面のうち、側面と底面は紫と薄緑の 縦縞たてじま 柄で、唐花文や向かい合う2羽の鳥が見える。唐花文が描かれた上面は、後世の修理で張り替えられたとみられる。

刻彫尺八 (長さ43.7センチ 口径2.3センチ)

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全体(正面)と部分(背面)

「国家珍宝帳」に記載された尺八の一つ。三つの節を持つ竹製で正面に五つ、背面に一つ穴がある。全面に細密な文様が施されており、唐花文や雲、チョウなどのほか、腰をかがめて花を摘んだり、琵琶を弾いたりする4人の女性の姿が描かれている。

白銅柄香炉 (長さ28センチ 口径5.5センチ)

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全体

法会の際などに使われた供養具。僧侶らは いた香を入れて柄の部分を持ち、仏に芳香をささげたという。白銅製で、L字形に曲げた柄の先端部には獅子をあしらった重しがある。獅子を使う同様の形式は唐で流行した。

2021年9月3日付 読売新聞朝刊より
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