Featured Treasures主な出陳宝物

黒柿蘇芳染金銀山水絵箱(くろがきすおうぞめきんぎんさんすいえのはこ) (中倉)1合(山水文様の献物箱<けんもつばこ>)

前回出陳年 2009年
倉名・番号 中倉156
寸法 縦18.0cm 横38.8cm 高12.5cm
解説

ほとけに対して捧げものをする際に用いられた献物箱という容器で、箱自体が大変美しく仕立てられている。赤みのある落ち着いた茶色地は、黒柿を蘇芳という赤い染料によって染めることで、貴重な外来素材のシタンに似せたもの。注目したいのは蓋表をはじめ各所に施された金銀泥(きんぎんでい)による文様表現である。蓋表には四辺から中央にむけてせり上がる峻険(しゅんけん)な山々が表され、幾重にも折り重なる山襞(やまひだ)や立ち昇る雲の様子が、闊達(かったつ)な筆裁きで描かれている。